はるちゃん'19「前沢曲家レポート」

いまさらなんですが、はるちゃんごめんなさい。
建築かを目指すはるちゃんの曲家のレポートです。

前沢曲り屋

 奥会津の前沢曲り屋集落は、ずっと車で走った先にありました。午前中ずっと運転してくれたオーナーありがとうございます!
 集落は、山間の川の向こうにあります。橋をこえるとすぐに小さな水車が迎えてくれました。雪の積もった集落はとても綺麗です!
 曲り屋とは、明確な基準はないのですが、母屋とL字になるように厩が配置された形式の家ということで、この2つは必ずしもつながっている必要はないのだとか。
 前沢集落の曲り屋は、10軒程度の家が集まっています。見ていて気になったのは、柱と梁の位置がめちゃくちゃに見えることです!白漆喰で塗られた外壁には、梁柱だけが外壁の上に見えていて、それがとてもきれいなのです。が、表から見てみると、柱と梁があるのことがわかりますが、それがバラバラなのです!一見してはどんな構造で柱と梁が渡してあるのか、いまいちわかりません。(こんなことを書いては、建築学徒として失格な気がしますが・・・)
 大きな茅葺の屋根の形はそのまま、トタンの屋根に葺き替えられているものもあります。道中見てきた民家の中にも、赤や青の目立つ色合いのトタン屋根のお家が多くありました。会津のトタン屋根は、今では新しい風土の景色なのかもしれません。
 冬季の前沢集落は、お蕎麦屋さんも囲炉裏カフェも閉まって、案内の人もいません。(その分、見学料はタダ!)ので、中までは残念ながら見られませんでした。けれど、雪景色の集落はやはり格別です!!

雪化粧の前沢曲家集落
雪化粧の前沢曲家集落

大内宿

 オーナーいわく「こんなに人の少ない大内宿は見たことない!」という冬の平日、夕方の大内宿。灯りが入り、雪をかぶった大内宿の民家は、どの民家もカワイイ!!道を挟んで2列に並んだ民家は、圧巻です!  住居の感じが強かった曲り家と比べると、大内宿のお家は店の形に近く、間口が大きく、板戸や雨戸、縦格子の建具が表に見えています。ランダムに家が集められ、細い道を挟んでひしめいた曲り家と違い、大内宿の店は、上品に並んでいて生活感は少し薄かった気もします。けれど、生活感のない上品さは、それだけ洗練された美しさがありました。  曲り屋の時も思いましたが、東北の民家は大きな茅葺の屋根で、それがなんともいえない愛嬌になっている気がします。茅葺の大屋根は少し丸く膨らんでいて、角がなく、柔らかそうで、それだけで親しみや優しさがにじんで見えるようです。これは瓦やコンクリートでは決して出ない柔らかさ。京都の大きなお寺で見られるような、瓦の大屋根がドラゴンような、荘厳さと圧倒するような存在感を持っているとしたら、茅葺はトトロの存在感です。(まぁ、夜のバス停でトトロが本当に隣に立っていたら、怖いと思いますが・・・w)  新しいガラスとコンクリートの建築物では、なかなかできない、優しく暖かい景色でした!

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