秋の星空に

裏磐梯は紅葉も終盤となりました。
でも、まだまだ9時頃の星空は西半分が夏の星座、東半分が秋の星座です。
天の川も東から昇り、もうそろそろ天頂に昇ってくるカシオペアのあたりを流れ、東のペルセウス座に向かっています。
東の空の低いところには、もうプレアデス星団が昇ってきていることに気がつきますよ。
すばると言えば牡牛座の散開星団ですね。
もう、冬の星座です。
ひさしぶりに天体写真と思い、準備を始めると夜半ごろになってしまいました。
とりあえず色々なものを撮ってみたいので、天頂付近にあるM74を撮影してみました。
カレワラには難易度の高い天体です(^_^;
それなりに苦心してなんとなく渦巻銀河が写りました~。

カレワラ天文台 M74

そうこうしているうちにオリオン座が南南東に昇ってきています。
さて何を撮ろうか?無計画なカレワラ~
色々と撮影してみたいので、 散光星雲のM78!
天体観測会でも人気の高い星雲です。
望遠鏡でのぞくと2つの星が輝いていて、その周りがなんとなく青くかすんで見えます。
淡い天体であまり見応えがありません。
人気の秘密はウルトラの故郷です!
ウルトラの父や母、ウルトラマン兄弟が住んでいます。
実視等級は8.3等、距離は300万光年。
いや、 300万光年も離れているはずはありません。
M78は散光星雲ですから、直径10万光年の銀河系の中にあるはずです。
300万光年ではアンドロメダ銀河より遠い天体になってしまいます。
調べてみるとウルトラマンのドラマの設定では300万光年になっているそうです。
実際には1,600光年でした。
1600光年でも十分に遥かな星だと思います。

カレワラ天文台 ウルトラの故郷M78

黒いマントの中に青い眼が光っていて、こちらをにらんでいるようです。
なんか不気味な感じがしませんか(^_^;
写真を撮ったり、タブレットで調べものをしたりしているとあっという間に時間が経ってしまいます。
東の空に下弦の月が昇り始めてしまいました。
月が昇り始めたら終わりにしようと思っていたのですが、やっぱり月も撮影したい!
フィルムのカメラと違いデジタルカメラは、淡い銀河をとった後で月の撮影にも使えるので便利です。
カレワラは賑やかな上弦の月も好きですが、やっぱり静かな下弦の月が好きです。
普段見慣れていない下弦の月は、なんとなくどこの星かな。みたいな不思議感があって好きです。
神秘的です~
紅葉もゆっくり見に行きたいのですが、寝不足で昼間はもうろうとしています(ρ_-)/
またデジタルの天体写真は、撮影した後に画像処理という仕事が待っています。

カレワラ天文台 下弦の月

ハイキングコース

久しぶりにじっくりと散策をしてきました。 とは言っても、役員としてのお仕事です。 専門家の方々をお越しいただいて、ハイキングコースの景観の検討会が行われました。 そうそう、お客様からもよく言われることです。 「以前に来たときには、もっと素敵なところだったような思い出がある。」 やっぱり、以前とは変わってしまっています。 自然破壊ではありません。 国立公園ですし、一部は特別地域です。 限りなく手付かずです。 植生が変わってきてしまっているんです。 磐梯山が噴火をして126年になります。 30年前と比べると、裏磐梯の植生の歴史の1/4の時間がたってしまっています。 とくに問題になるのは、赤松の変化だと聞きました。 遠藤現夢が荒涼とした裏磐梯に赤松の植林をされました。 その赤松が衰退してくる時期がやってきているそうです。 植林から100年、赤松が生育するには土地が肥えすぎてしまっているそうです。 「昔はマツタケが取れたんだけどな。」 マツタケなど、松と共生していた菌類がとどまれなくなって来てしまいました。 そして、赤松がところどころで枯れて倒れてしまっているのです。 葦の群生も、自然の変化です。 どんどんと沼が小さくなっていきます。 また、葦によって沼が見えなくなってきています。 実際にところどころで赤松が倒れ、倒木で人災が起きることを防ぐために枯れた赤松が切り倒されています。 葦の群生で沼が見えません。 「ここからの景色は、日本でも有数なんだけれどもったいない。」 などと、ぼやいているとたまたま通りかかった遠足の子供たちが... 「沼っ見えないじゃん!」 kissD 037s
困りました! 切ってしまえば良い問題ではありません。 まして、国立公園内です。 木を切れば、大きく植生が変わってしまうし、根っこが土留めにもなっています。 ハイキングコースの周りの茂みを伐採すれば、土砂が直接沼に流れ込みます。 まだまだ、いっぱい考えなくてはならない問題があります。 倒れていたり、腐っていたりする木を除けるとか、葦の上に視線を持ってこれるように展望台を作るとか、 これから、考えなくてはなりません。 kissD 012skissD 038s